あらすじなどの事前情報を何も見ずに、観に行った。
2人で観に行ったが、それぞれ感想は正反対。
私の意見は、あまり観るものじゃないな〜と。
もう1人は逆に、内容が素晴らしかったので、観に行ったほうがいいと。
目を伏せたくなるシーン多数
観なくてもいいんじゃないかな、と思った理由は、残虐的シーンが多いから。
変な言い方にはなるが、観てると運気が下がるな、と個人的には思う。CGかお人形さんか、高度なスタントマンだとは思うが、あまりにも悲惨すぎるシーンが多い。主人公の目線が「ジャーナリストだから」という理屈なんだろうけど。
ゲームのバイオハザードでさえ、「ちょっと抵抗あるな〜」と思うほうだから、なおさら。見ていて気分はよくない。
トラウマレベルの猟奇的シーン
とくに、他の記事でもあるように、道中の赤サングラス男の件はトラウマレベル。忘れたいが、あのような猟奇的な行動は、実際にありうる話だから、言葉を失う。
メディアの意見に同調してしまう人こそ、観たほうがいいのではないかと。
例えば、某都市伝説バラエティや、一時期のニュースで度々言われてきた「◯湾◯事」のことなど。不安をあおられているに過ぎない。
この映画を観ると、「事が起ころうとも、人の意識次第で変えることができる」のが伝わるんじゃないかと。ザックリいうと、内容が濃くてよかったらしい。
映像が素晴らしい。
場面が切り替わるときの、穏やかな風景映像。撮る角度、編集の仕方みたいなのが、いちいち工夫されていて、飽きがこない。
曲のチョイスにはやられた感。
聴くほど観ているこっちがだんだん不安になる。
こんな内容だからこそ、といった選曲をしている。精神的には、常にドキドキと不安感がすごかった。
今までの多くの作品は、主人公が戦火を乗り越えるというような、ただの戦争物語。
しかし、これは戦争をジャーナリストの目線から眺めている。そのため、戦火にあろうが、いろんな角度から国の状況を映しているのが面白い。
映画のメッセージは何だったのか、あくまで私の勝手な読み取り。
メッセージは大きく2つあると思った。
争いは人々の不安から始まる
争いがいつ始まったかは、描かれていない。つまり、誰かが狼煙をあげたわけでもない。
ただ、争いの現場に行くごとに、「なぜ戦っているのか」という理由がハッキリしないものが多かった。「あっちが撃ってくるから、こっちもやってるのさ。」という状況。例外は直轄の軍…
つまり、軍以外のものは、人々の不安から始まったのではないかと推測。
争いに関わるかは、自分で選択できる
ジャーナリスト目線で描かれているからこそのシーン展開は、「争いに関わるかは、自分で選択できる」と言っているように感じた。
ネタバレになってしまうかもしれないが、ジャーナリストはずっと戦火の現場にはいない。その所々でホッとできるような場所にも行く。そこには常に、自分の意思で行動した結果の人々がいる。
つまり、自分の意思と行動次第では、争いに関わらない選択もできることを、意味していると思う。
それは、映画の冒頭で、リーがホテルのエレベーター(停電で停まるかもしれない)を使うか、階段を使うか(もっとも安全)の選択を迫られていることからも言えると思う。
アメリカの内戦を描いた映画。さらに、近い大統領選挙・・・
あんなものを見させられたからこそ、何も起きないことを願うばかり・・・。私の愚直な感想は、構成は素晴らしかったが、感動なし。目を伏せたくなるような、気分がめいるものだった。
内戦(南北戦争)といえば、むしろアンテベラムのほうが、よっぽど面白かった。直接的に内戦の映画ではないが、予想を裏切る結末とカラクリには衝撃をうける。ゲットアウトが好きなら、おすすめできる映画。
さておき、『シビル・ウォー アメリカ最後の日』を観るかどうかは、自らの意思で決めるといいと思う。